GWのど真ん中。快晴で絶好の行楽日和。
…というのに、僕たち夫婦は、早起きして朝一番に
市の環境局へ出かけました。
家にある粗大ごみを処分するためです。
僕たちが着いた時刻は、ちょうどゴミ収集車の係の
職員さんたちが、ゾロゾロと出勤される時間帯でした。
僕たちは、勝手がよくわからないまま「おはようございます
」と会う人に挨拶をしました。
次の瞬間、「わぁ~スゴイッ!」と感動しました。
大勢の職員さんが来られたのですが、来る人来る人がめちゃくちゃ
爽やかで気持ちいい挨拶をしてくださいます。
最近は、一流企業と言われる大きなオフィスビルでも、
挨拶もしない人ばかりですが、環境局の職員さんの挨拶の
なんと気持ちのいいことか。
いままでも、寒い日も、暑い日も、雨の日も、雪の日も、祝日も…
黙々とゴミを回収してくれる職員さんに感謝していましたが、
それがリスペクトに変わりました。
家庭や学校で「挨拶しなさい」と教えるよりも、あの素晴らしい
大人たちの姿を子どもたちに見せた方がよっぽどいいと思います。
たかが挨拶です。
でも、嫁と二人で「メチャクチャカッコよかったね~」と絶賛でした。
また、ある新聞にこんなコラムが掲載されていました。
映画評論家の淀川長治さん(故人)が入院されていたときの話です。
病室の前には、「このドアを開ける人は、笑って開けてください」と
貼り紙がしてあったそうです。貼り紙は看護師さんに向けて書かれた
ものでした。
淀川さん曰く、「看護師はとても忙しい。顔つきがとても険しいんだ。
それは仕方ない。でも患者のほうまで気が沈んでしまうんだ。
もしかしたら自分の病状が悪くてこんな顔をしているのではないかと
勘繰ってしまう。だからいつも笑顔で部屋に入ってきてほしくて
あの紙を貼ったんだよ」とのこと。
ナースセンターに寄ると、看護師長が、
「あの貼り紙が貼られてから、うちの看護師たちは淀川先生の部屋以外でも
よく笑うようになったんですよ」と嬉しそうな顔で話していたそうです。
挨拶と笑顔。
小学生でもできる簡単なことです。
でも、しっかりできているかというと胸を張ってできていると
いいにくいです。
一方で、街中や電車の中でだらしないおじさんたちがいます。
くしゃくしゃのワイシャツ姿、くわえタバコでスマホを触りながら、
不機嫌そうな顔で信号無視するおじさんがいます。
ふと思います。
子どもから見たら、あんな父ちゃんカッコいいと思えるかなぁと。
答えは、もちろんNo!です。
何も完璧な聖人君子にならなきゃいけないとは言いません。
ときにはだらしないところ、弱いところ、カッコ悪いところを見せるのも
いいです。
でも、それが日常になっていないでしょうか?外観ではなく、
内面や日常の習慣をチェックすることは大事です。
建設現場では、汗と埃にまみれながらも、妥協しないプロの目を持った
職人さんたちがいます。
大きな声で挨拶をし、笑顔で仕事をする皆さんは、間違いなく
「カッコいい父ちゃん」です!
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