新入社員の皆さんは、自分がこの会社で勤まるか不安になることもあるかと思います。専門知識やパソコンのスキルもないし、建設現場ではわからないことばかりだと思います。
でも、心配不要です。新入社員には、知識もスキルも求められません。求められるものは何はなくとも「元気!」です。その元気を出すためには、大きな声でのあいさつ、「ハイ!」という返事、どんな仕事でも一生懸命取り組む姿勢が大事です。それだけで、あなたは、現場の人気者になれます。人間関係が良い現場は、いい仕事ができるし、何と言っても楽しいです。職場の上司、先輩があなたに期待することは、あなたの若さと元気です!
新入社員の元気な姿が、現場を明るく、若返らせます。何か頼まれたときは、大きな声で返事をしましょう。「ハイ!」の一言だけで、先輩の心をワシ掴みにすることもできます。
たかが挨拶、されど挨拶。元気のいい挨拶だけで現場の人気者になれます。コミュニケーションの第一歩は、挨拶からです。本気の挨拶が職場の雰囲気を変えます。
良い習慣が、人間性を育みます。遅刻をしない。ルールを守る。整理整頓など、当たり前のことを当たり前にやりつづけるだけで、周りの先輩に認められます。
上司が叱るのはあなたに成長してほしいからです。一人前になって、あなたが幸せな家庭を築くことを本気で願っています。工事をしていて、近隣から苦情をもらうこともあります。そんなとき、この問題を解決する絶好のチャンスだと考えればいいのです。また、トラブルを天候や人のせいにすると、イライラするだけですが、自分で何ができるかという視点に立てば、できることがたくさんあることに気づきます。周りの人に、笑われようがバカにされようが自分の可能性に向かって頑張れば、いつか大きな花が咲きます。何回失敗しても立ち上がればいいのです。あきらめない限りあなたの未来は成功しかありません!
まずは、朝の第一声にエネルギーを集中しましょう。本気の挨拶は、相手との距離を一気に縮めます。挨拶一つで、天下が取れます。つまり、毎朝の挨拶一つで現場中の注目を集められ、そこには、目に見えない信頼、親密、自信、尊敬、誠実、感謝などあらゆるものを伝える力があるのです。
一人の新入社員が元気な挨拶を繰り返すことで、現場の雰囲気や職場環境まで大きく変わるのです。本気の挨拶をする本気の一人が二人になり、三人になり、やがて職場が明るくワクワクしたものに変わるのです。
「すごいですね~」
「なるほど~」
「面白い(興味深い)ですね」
先輩や職人さんと話をするときに、会話が盛り上がるコツが「スナオの法則」です。法則というと大げさですが、要するに会話が盛り上がる「合いの手」のことです。
職人さんと話しているとき「すごいですね」「なるほど」「面白い(興味深い)ですね」の三つの合いの手の頭文字をとって「ス・ナ・オの法則」です。これだけで、年の離れた職人さんともコミュニケーションが簡単に取れます。
新人にとって、現場は何もわからないことばかりです。それに対して、目の前の人たちは全員が尊敬すべきプロフェッショナルです。「ス・ナ・オ」で素直に聞きましょう。
現場のトイレをピカピカにすると信頼される。
トイレはすべての職人さんが使うスペースです。そのトイレがきれいだと、自然と現場全体の整理整頓も行き届きます。トイレ掃除をしても工事は進みませんが、現場全体がきれいになるのなら、こんなに効果的なことはありません。
あなたが毎日トイレを掃除している姿を、職人さんたちは見ています。自分たちのために、笑顔で本気のトイレ掃除をするあなたのことを、誰も放っておきません。あなたの指示や頼み事は、二つ返事で聞いてもらえます。
0.2秒で返事をすることで、「あなたの命令にNo!はありません。僕の力で、できるかできないかはわかりませんが、どんなことでも引き受ける覚悟があります」という意味を「は・い」の二文字で伝えることができるのです。
なにかを頼んだら、いつもグズグズ言う部下と、0.2秒でへんじをする部下とでは、どちらが頼りになるかは明白です。
「頼まれごとは試されごと」という言葉の意味は、相手の予想を上回るということです。「やったことがないから、そんなことわからないし・・・」なんて言う「できない理由」を一切言わず、「今できることを全力でやる」ということです。
その人のいいところを見つけて、人に話す。
巡り巡って信頼関係が築かれる。
実際には人に話すことはなくても、その人のいいところを探そうとしてみると、驚いたことに、いいところがたくさん見えてきます。今までは、何の根拠もなく、その人の気に入らないところばかり探していただけなのです。
見方が変わるだけで見え方も大きく変わります。その姿勢が、知らず知らずのうちに相手にも伝わり、信頼関係が築けます。